被覆資材の役割

被覆資材はビニールハウスで作物を育てる環境をつくるための必須アイテムです。作物の生育環境を最適にすることで生育を促し、増収や品質 の向上を図る大切な役割があります。保温性を上げたものや梨地、UVカット、遮光など、機能性のある被覆資材が開発されているため、栽培作物 や気候に合わせて選択することができます。ここでは、最適な農業資材をお選びいただけるよう、被覆資材の素材や機能性についての基礎知識を ご紹介します。

農業用被覆資材の素材

ハウス用被覆資材の機能性

さまざまな機能を持ったフィルムが開発されています。暑さ対策に注目を浴びている梨地（散乱光）フィルムや作物の増収が期待できるUVカッ トフィルム、また、それらの機能を組み合わせたフィルムなど、作物や地域に合わせてさまざまな種類からお選びいただけます。

透明フィルム

透明性を重視したフィルム。曇りがちな地域におススメ。
作物の光合成を促進します。
【主原料】農ビ・農PO・フッ素樹脂

梨地(散乱光)フィルム

散乱光フィルムは光を様々な方向に拡散させる効果があります。そのためハウス部材の影が薄くなることや、影になりやすい谷部にも光が拡散されます。
直射日光をやわらげ、葉焼けの防止や高温障害の抑制効果も期待できます。
【主原料】農ビ・農PO・フッ素樹脂

UV(紫外線)カットフィルム

紫外線カットするフィルムです。紫外線をカットすることにより、アブラムシ、オンシツコナジラミ、スリップス等の害虫抑制効果および灰色カビ病や菌核病などの病害抑制効果が期待できます。
ナスや一部の花、ミツバチを利用する栽培は避けてください。
【主原料】農ビ・農PO・フッ素樹脂

紫外線をカットすることで虫の視界を奪うことができる理由

虫の視界は、人間が見ることのできない【紫外線】を光として感じます。
紫外線をカットすることで、虫にとって「視界が暗く見えにくい環境」となりハウス内への侵入を防ぐ→作物への卵の産み付けを防ぐ→病害虫被害が抑制されます。

流滴処理フィルム

水蒸気がフィルム表面で冷やされるとハウス内側に水滴が付着し、光を遮ります。また、水滴が作物に落下すると病害発生の原因となります。
流滴処理フィルムはそれらを防止するフィルムです。流滴処理には、『練り込み型』と『塗布型』があります。
【主原料】農ビ・農PO・フッ素樹脂

練り込み型

フィルムに流滴剤を練り込む処理をしています。
※イラストはイメージです。

塗布型

フィルム表面に特殊な流滴塗膜をコート処理します。流滴性が長時間持続する処理方法です。
※イラストはイメージです。

ハウスに必要な設備の機能

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