モデル農場見学会バックナンバー
- 2021.12.10
マンゴー
北海道
農業を学ぶ旅 終了レポート 株式会社ノラワークスジャパン様
北海道 株式会社ノラワークスジャパン
自然の力を活用した夏冬逆転ハウス!高付加価値の冬マンゴー
北海道ならではの自然エネルギーを活用!真冬に出荷する高付加価値マンゴー!
きっかけは、宮崎のマンゴー生産者との出会い。「北海道なら冬にマンゴーがつくれるはず」との助言から、中川さんの挑戦がはじまりました。北海道で冬のマンゴー生産を実現させるための条件、それは、夏に冬の環境、冬に夏の環境が再現できる独自のハウス内環境づくりでした。雪を夏の冷却に、温泉を冬の暖房に活かすという画期的な栽培技術をはじめ、湿度が低く、日照量が多いという帯広の自然環境を味方につけながら、さらにハウス設備に創意工夫を凝らすことで、省力化・省エネルギーにも成功されています。

会社概要
株式会社ノラワークスジャパン 農場データ
経営面積
ハウス総面積:約32.5a
鉄骨ハウス(VFHハウス):7.5a×1棟、12.5a×2棟
ノラワークスジャパンの儲かるための3つの戦略

夏は雪、冬は温泉。環境を活かした省エネ農業。
夏冬逆転の栽培スケジュール
5~7月の花芽分化促進時期は、最低気温10度以下に設定 8~12月にかけての開花期~収穫期は、24~25 度を維持することで、夏冬逆転の環境をつくりだす。※一般的な南国でのマンゴー生産では5~6月が収穫期 となる。

【夏冬逆転のハウス内環境づくり】
導入設備:ファンコンベクター、暖房機、ミスト設備
加温冷却にはロードヒーティングを活用。地下 30cmほどにパイプを巡らせ、冬は温泉熱、夏は雪で熱交換した不凍液で、培地の冷却・加温を実施。また、側面の複層ビニール内に空気を入れて断熱効果を高めています。

冬に積もった雪を雪氷庫で貯蔵。5~7月に冷却水として使う。溶けた水が雪氷庫から流れてポンプの中で熱交換され、あたたまった水がまた庫内に戻り、さらに雪を溶かして流れ出ていく。

温泉熱で熱交換した温風の他、培地も加温。地中のバク テリアが活発になり二酸化炭素も増加。

軒先が飛び出す形状。溶けた雪が、巻き上げなどに悪影響を起こすことを防ぐ。

カーテンや被覆を複層にすることで、燃油使用量が大幅に削減できている。

【脱炭素の取り組み】
かつて石油販売事業に取り組まれていた中川さんは、気候変動問題での脱炭素社会の潮流に直面されてきました。「石油を使わずに農業をやりたい!」と考え、省エネルギーを基本としたこれからの農業のあり方を追求。ボイラーには食用油の廃油を活用するなど創意工夫によって大幅な省エネを実現。地域の「一村一炭素おとし」 事業に認定され、補助金も受給することができました。

自然環境を味方にするハウス栽培 【ココがポイント!】
気候対策の向上などに取り組み、目指す売上1億円!
逆転栽培は「冬のマンゴー」という希少価値だけではなく、新たなマンゴーの魅力、他にない美味しさを生みだしました。冬の日照時間が短いために収穫までの肥大期間が長くじっくり熟成できること。そして、湿度が少ないために果実にストレスがかからないことから、臭いが少なく且つ繊維質が少ないトロトロした食感のマンゴーが育ちます。また、夏以降は気温が低くなり害虫が発生しないために、開花期以降は農薬を使わずに栽培できるなど、自然の力がマンゴーに新しい価値と魅力をつくりあげています。今後のポイントは、開花期となる夏場の 気候変化の対策など、環境づくりや栽培技術を向上させることで、さらなる収量アップ & 売上アップを目指されています。

