モデル農場見学会バックナンバー
- 2016.10.28
トマト
宮城県
農業を学ぶ旅 終了レポート
2016年10月28日(金)に開催しましたモデル農場見学会の様子をお伝えいたします。
農場概要
有限会社 マルセンファーム (農場No.2016-05)
代表:千葉卓也 氏
場所:宮城県大崎市
圃場面積:合計28ha (内、ハウス3ha)
市場に左右されない安定した経営を目指し、直販売をメインに行う農場。6軒の農家のみで栽培されている希少な品種「玉光デリシャス」や中玉の「トマクィーントマト」の栽培を行っています。
作業人員:43名(役員4名、正社員11名、常時雇用24名、臨時雇用4名)

見学会の様子
同地区で6軒の農家のみが栽培する「玉光デリシャストマト」
品質が重視されるデリシャストマトですが、様々な工夫を重ねたマルセンファームのトマトは、平成23年度の全国農業コンクールで優秀賞を受賞しています。
そして、その品質の証明に一役買っているのが「光センサー選果機」です。以前はパート社員1~2名の目視によって選別していましたが、糖度のバラつきが課題でした。そこで、光センサー選果機を導入。その結果、糖度のバラつきが無くなるのはもちろん、パート社員の作業軽減、糖度基準の明確化による信用向上にも繋がりました。更に、導入前は最高ランク「糖度9度以上」として1,300円/㎏で出荷していたトマトの内、20%弱を「糖度10度以上」として2,000円/㎏でも販売可能になりました。糖度に応じた当たり外れのないブランディングにより、購入者は自分の好みを選び易くなります。
また、防根透水シート1を利用した隔離土耕栽培を行い、お客様の要望である通常より3ヵ月早い11月からの出荷にも対応しています。このように「お客様の声」に細かく対応することでリピートにも繋がります。
1水の出入りは可能だが、植物の根の侵入は防ぐ特殊なシート

トマクィーントマト(フルティカ)栽培、トマトジュースの加工
高糖度と食べやすい大きさで、子供からお年寄りまで幅広く人気がある中玉トマト(フルティカ)も栽培しています。1.5haのハウスを8人で管理(収穫期を除く)しており、1日の出荷量は100㎏程度、直売所では800~1,200円/㎏前後で取引されています。しかし、出荷量が増加する5~6月にかけては販売価格が下がります。その時期には、糖度に応じて3種類を用意したトマトジュースへの加工委託販売に注力しています。元々はギフト用でしたが、現在は年間を通して需要がある飲食店を中心に出荷、仙台市内でも30店舗以上に卸しています。今回試飲した黒ラベルの小サイズ(180ml)は、店頭価格600円/本で販売されています。

菊の周年栽培
常時15~16種類の品種を栽培し、購入者がそのまま仏壇へ飾れるように花束として直売所に出荷しています。そうすることで、規格と価格を自由に決定でき、高価格で販売しつつ出荷ロスも減らすことができます。例えば、市場では規格外として10円/本で取引されてしまう菊でも、直売所では花束にすることで70円/本で販売ができます。花束の価格帯は品質と量に応じて350円~5,000円まで細かく設定し、様々なニーズに対応させています。直売所へ菊を周年出荷する農家は少なく、直売所と購入者の双方から重宝されています。
直売所を中心に販路開拓
ほうれん草を除き、トマト、菊、水稲はほぼ全量を直売所へ出荷しています。その際にマルセンファームが意識しているのが、
①継続出荷をすること。特に初年度については、売れないから出荷しないのではなく、少量でも出荷を継続する。
②直売所の商品数が少なくなる時期に出荷し、販売する。
③直売所内での安売り競争には乗らない。 の3つです。
また、販路開拓にも大変積極的で、飲食関係の展示会へ参加したり、料理雑誌や地域のガイドブック等への掲載をしています。その効果もあってマルセンファームのトマトジュースの需要は増しており、販売用のトマトを加工用として使用せざるを得ない程の人気です。

参加者の皆様からのお言葉
60代男性 イチゴ栽培
「法人化をしたばかりで、従業員の働き方、作物・畝ごとに担当制とする教育方法など参考になった。」
当日のスケジュール


