営農通信バックナンバー
- 2024.09.16
イチゴ
【羽生農場】定植方法と定植後の病害虫対策(イチゴ)
こんにちは、げんき農場羽生です。
今年の9月も昨年同様暑い日が続いているため、各所でイチゴの花芽分化が遅くなっていることが予想されます。
実際、今月上旬に育苗した苗を花芽検鏡に出した結果、早生傾向のある品種でも花芽が未分化でした。
昨年同様定植が遅くなる分、クリスマスに間に合うようにイチゴを作っていきたいですね。
今回は、定植作業の具体的なポイントと、定植後に気を付けたい病害虫対策をお伝えします。
■定植作業のポイント
・定植穴のサイズに注意
ドリルで定植穴を開ける際は、株と培土の間に空間が生じないようにするため、株のサイズに合ったアタッチメントを使います。
空間があると根が伸長しにくくなり、定植初期の生育不良の原因になります。
穴開け後は、対害虫用の農薬粒剤を穴の中に入れ土壌混和していきます。

・苗の向きに注意
イチゴの花芽は、苗に元々付いていたランナーの反対側に発生しやすいため、
ランナー側を畝やベンチの内側に向けます。また、培地に対して垂直ではなくやや斜めに定植します。
花房を伸ばしたい方向に傾けて植えることで、その方向に花房を誘導でき収穫や管理が行いやすくなります。

・深植え、浅植えに注意
クラウンが培地に密着することで、発根・根張りが促進される効果があります。
かといって深植えすると、クラウン全体が培地に覆われて湿りやすくなるため、病害発生のリスクが高まります。
逆に浅植えすると株がぐらつき、根の活着が悪くなって定植初期の生育不良の原因になります。
したがって、クラウンが地表に出るようにし、しっかり株元を押さえて定植します。
■定植後に気を付けたい病害虫
・ハダニ対策
定植時期は、ハダニにとっての快適な環境が続きます。ハダニは25℃前後の温度帯と乾燥条件を好むので、
晴天率の高い10月中は特にハダニが増えやすい時期と言えます。発生が確認されれば、すみやかに農薬散布で対処します。
天敵導入される方も同様に、できるだけハダニの密度を下げてから天敵を放飼することでその後の発生を抑えやすくなるので、
やはり迅速な対応がハダニ対処に効果的と言えます。
ただこの場合、農薬の種類によっては天敵も殺虫されてしまうので、残効性などに注意しましょう。
・ヨトウムシ対策
ヨトウガやハスモンヨトウの幼虫は夜間に活動し、夜の間に葉や茎を食害するため、
ヨトウムシ(夜盗虫)と呼ばれています。げんき農場でも、昨年の定植後にこのヨトウムシが多く発生していました。
基本的に年中発生しますが、気温25℃前後で活発になるので、
農作物に被害を与えるほど多く発生する時期は、4月~5月、9月~10月の2回です。

ヨトウムシの対策として、フェロモントラップが有効です。
メスの臭いでオスのヨトウムシ成虫を集め、捕殺します。オスの個体数を減らすことでメスの交尾機会も減らせるので、
イチゴの株に卵を産み付けられにくくなり、幼虫の発生を抑制できます。
~さいごに~
前回と今回の2回にわたって定植の話題をお届けしました!それだけ、定植作業はイチゴ栽培をされる皆さんにとって、
重要な作業だと考えています。げんき農場の実際の作業内容や、気を付けているポイントをぜひ参考にしていただき、
今シーズンの収穫に向けて着実に歩を進めていきましょう!

