営農通信バックナンバー

2024.07.08

ミニトマト

【八街農場】短期間で効率良く!大型トマトハウスの片付け&消毒方法

〇はじめに


こんにちは、げんき農場八街です。

全国的に梅雨入りしたかと思えば猛暑を記録するなど、

不安定な天候の中で作業をしている農家さんも多いのではないでしょうか。

さて、げんき農場の長期多段栽培トマトはそろそろ収穫を終え、次作に向けてハウスの片づけに入っていきます。

八街農場では7月上旬まで栽培を行い、8月頭には次作の定植が始まります。

この約1カ月で片付け作業を行いながら、次作に病原菌を持ち込まないようハウス内をリセットする必要があります。

短期間で効率よく進めていかなければいけません。

そこで、今回はげんき農場八街のハウス片付け作業についてご紹介していきます。

 

〇工程の流れ


◆最終収穫~株の撤去

ⅰ)房取り・灌水カット

房取り

 樹に残っている房を果実の熟度に関係なく切断します。

 実は水分含量が多く、腐りやすいため、産業廃棄物としては処理ができません。

 そのため、房は予めカットして廃棄しておく必要があります。


(房取りの様子)

 

灌水カット

 灌水制御装置で各ベンチへの灌水をストップさせ、トマトを枯らしていきます。

 培地に含まれる水分もできるだけ吸収させたいので、灌水カットから伐採まではある程度の期間を要します。

 

ⅱ)蒸し干し

 ハウス内を3日程締め切り、高温にしてトマトを乾燥させます。

 植物体の水分含量を減らし、とにかくカラカラな状態にして、生体重を軽くさせます。

 産業廃棄物として処理する場合は重さで料金が変わってきます。

 可能な限り軽くして片付けにかかるコストは削減していきましょう。

 また、蒸し干しを行う際は天候を考慮し、計画的に進めていくのが大切です。

※ハウス内を60℃以上にしてしまうと塩ビ管などの配管が曲がる可能性があります。温度管理には十分注意してください。


(蒸し干し後の様子)

 

ⅲ)資材回収・伐採・誘引紐カット・株の裁断・ハウス外搬出

資材回収・消毒

 トマトの誘引で使用したクリップなどの資材を回収し、

 かいよう病や黄化葉巻病の病原菌を除去するために次亜塩素酸ナトリウムで全て消毒します。

 大きめの桶に消毒液を作成し浸け込むことで一度に多くの消毒ができます。

 灌水チューブ内を消毒する際は薄めた次亜塩素酸ナトリウムを流します。

 消毒後、次亜塩素酸ナトリウムがチューブ内に残らないよう、よく水を流してください。

 

伐採・誘引紐カット・株の裁断

 トマトの株を根元からカットしたのち、トマト頭上の誘引紐を切断していきます。

 切断後は通路にまとめて置いておくと作業が楽になります。

 通路に置いたトマトの残渣を引きずり出しながら、産廃回収車の幅に合わせ、およそ70 cm間隔で切断していきます。

 大きめの裁断機を用意すると作業が捗ります。



ハウス外搬出

 裁断した残渣はハウス外に搬出し、撤去がすべて完了したら産廃回収業者に回収してもらいます。


(搬出の様子)

 

◆培地の交換、ハウス内清掃~定植準備

ⅰ)培地の搬出

 1シーズン使用した培地には多くの根が張っており、病原菌なども残っている可能性もあるため、

 基本的には毎年の交換をお勧めします。

 ロックウールも産業廃棄物として処理することになりますので、

 前述の蒸し干しまでの間にしっかりと水分を吸わせることで重量を軽くすることができます。

 搬出する際はできるだけコンパクトにまとめることがポイントです。



ⅱ)清掃

 八街市は春先の強風で砂埃がすごいです・・・。

 通称ヤチボコリと呼ばれるほどで、わずかな隙間からもハウス内に侵入します。

 また、栽培中に発生した苔や藻などもあるため、通路やベンチ上を、定植前に掃除していきます。

 

ⅲ)太陽熱消毒

 太陽熱を利用し、蒸し込み殺菌を行います。詳しくは、営農通信2022.6.24の記事をご覧ください。

  こちらのリンクをクリック→ https://www.sedia-green.co.jp/column/detail/18246.html

 蒸し込み中はカーテンを開けた状態にしておき、UTACE設定で55℃を保ちます。

 

ⅳ)培地搬入・資材修理・交換

 ハウス内の消毒が終わったら、新しい培地を並べていきましょう。

 また、苗の搬入前に、灌水関係の修理・部品交換やクリップ等の消耗品の数を確認します。

 定植後は誘引等の管理作業も始まってくるため、コナジラミの発生状況を把握できるよう

 早めに黄色粘着シートを設置し、万全の体制で苗を迎え入れましょう。

 

〇最後に


1シーズンが終了し、次作に向けて定植が始まるのはあっという間です。

八街農場ではスムーズに作業を進めていくために、

定植日から逆算し、下図のようにスケジュールを組んで進捗管理をしています。↓↓



高品質なトマトを安定して収穫できるようにするには、定植直後からの管理が重要となってきます。

スムーズな切り替えができるよう、余裕をもって日程を組み、効率的に片付け作業を終わらせていきましょう。